英検は、国内受験者数が最も多い試験です。
英検2級を取っておくことで、高校入試や大学入試で優遇される場合もあります。
「自分でも合格できるかな。。」なんて、不安に思っているかもしれませんが、安心してください!
英検は受けている人が多いだけあって情報が豊富なので対策もしやすいです。
そこで今回は、英検2級のレベルや勉強法などについてを見ていきます。
英検2級を取って、今よりも英語を武器にしましょう!
目次
1.英検2級とはどういうもの?

英検2級と聞いて、皆さんはどんなイメージをお持ちですか?
英検とは正式名称「実用英語技能試験検定」といって、国内最大規模の英語検定試験です。
「2級」は高校卒業程度のレベルであり、コミュニケーション力が高く評価されます。
採用試験の履歴書などで十分に英語力をアピールできるレベルの試験です。
試験は、「リーディング」、「リスニング」、「ライティング」の3技能を測定する一次試験と、「スピーキング」の技能を測定する二次試験に分かれます。
試験形式は以下の表でご覧ください。
一次試験(筆記85分/リスニング約25分)
測定技能 | 出題形式 | 出題形式詳細 | 設問数 |
リーディング | 短文の語句 空所補充 |
文脈に合う適切な語句を補う。 | 20 |
長文の語句 空所補充 |
パッセージの空所に文脈に合う適切な語句を補う。 | 6 | |
長文の内容 一致選択 |
パッセージの内容に関する質問に答える | 12 | |
ライティング | 英作文 | 指定されたトピックについての英作文を書く。 | 1 |
リスニング | 会話の内容 一致選択 |
会話の内容に関する質問に答える。(放送回数1回) | 15 |
文の内容 一致選択 |
短いパッセージの内容に関する質問に答える。(放送回数1回) | 15 |
二次試験(英語での面接 約7分)
測定技能 | 出題形式 | 出題形式詳細 |
スピーキング | 音読 | 60語程度のパッセージを読む。 |
パッセージについての質問 | 音読したパッセージの内容についての質問に答える。 | |
イラストについての質問 | 3コマのイラストの展開を説明する。 | |
受験者自身の意見など | ある事象・意見について自分の意見などを述べる。 (カードのトピックに関連した内容) |
|
受験者自身の意見など | 日常生活の一般的な事柄に関する自分の意見などを述べる。 (カードのトピックに直接関連しない内容も含む) |
(出典:http://www.eiken.or.jp/eiken/exam/grade_2/detail.html)
合格率は例年25%前後を推移していて、合格者の正答率は各技能6割程度です。
ただし、各技能のバランスも含めて判定され、「ライティングは満点取れたけどリスニングは全然だめ」というバランスが悪い結果だと合格しにくい採点基準になっています。
バランスの良い学力をつけていきましょう。
勉強法については改めて後ほど述べるので、このまま試験日日程を確認していきましょう。
1−1.試験日程は?何回も受けられる?

英検は例年、年に3回の検定試験があります。
- 第1回検定
- 受付期間:3月中旬〜5月上旬
- 一次試験:6月上旬
- 二次試験:7月上旬
- 第2回検定
- 受付期間:8月上旬〜9月上旬
- 一次試験:10月上旬
- 二次試験:11月上旬
- 第3回検定
- 受付期間:11月下旬〜12月下旬
- 一次試験:1月下旬
- 二次試験:2月下旬〜3月上旬
というのが通例です。
詳細な日程については年によって変わりますので、受験を希望される方は英検公式サイトでご確認くださいね。
年に複数回の受験が可能であり、それぞれ数ヶ月の間隔があるということは、実は大きな魅力です。
「受験して万一よくない結果だったとしたら、、、」その結果は残念ですが、せっかく挑戦したんですから「再チャレンジしたいな」と思うのは自然なことですよね。
その意欲と集中力を持続するためには「数ヶ月≒100日」というのはちょうどよい期間なんです。
もしこれが就職試験や大学入試だったら、丸1年待たなければなりません。
でも3ヶ月程度ならあっという間です。短期集中で乗り切って合格を目指しましょう!
1−2.受験費用はどれくらい?

2019年度からは、検定料が値上がりしました。
1級 | 8,400円 → 9.500円 |
準1級 | 6,900円 → 7,600円 |
2級 | 5,800円 → 6,500円 |
準2級 | 5,200円 → 5,900円 |
3級 | 3,800円 → 4,900円 |
4級 | 2,600円 → 3,600円 |
5級 | 2,500円 → 3,000円 |
値上がりの理由ですが、大学入試センター試験に代わって2021年1月から始まる大学入試共通テストに英検が使用されることが決まり、これまでより一層会場の確保やセキュリティなど運営に強化する必要があるからです。
2.英検2級の対策法をタイプ別に紹介!

英検2級合格のためには、まずは詳しい解説がついた過去問集を入手しましょう!
英検公式サイトでも過去問は公開されていますが、残念ながら解答のみしかついておらず、詳しい解説は得られません。
書店で実際に手にとって見てみるのが一番なのですが、ここでは売れ行きの良い有名な過去問集を1冊紹介します。
売れ行きが良く有名(=利用者が多い)ということは、色んな人のニーズにマッチしているということでもありますので、大外れすることはありません。
今回紹介するのは「2020年度版 英検2級 過去6回全問題集」です。
多くの通販サイトの英語検定過去問題集の中で上位に入る問題集で、リスニングアプリとも連携しているので掲載6回分の音声も聞くことができます。
本タイトル | 2020年度版 英検2級 過去6回全問題集 |
金額 | ¥1,760(税込) |
公式サイトURL | https://www.obunsha.co.jp/product/detail/094952 |
過去問集を入手したら、まずは1回分を解いてみましょう。
問題を解くと自分の苦手な分野がわかるので、どんな対策をすればいいかわかるはずです。
そこで、2つのタイプ別に分けて対策法を紹介します!
- 塾や予備校で指導者に教わりたいタイプ
- 本や音声教材などで独学をしたいタイプ
それぞれについて順番に見ていきましょう。
2−1.塾や予備校で指導者に教わりたいタイプ

塾や予備校で指導者に教わる最大のメリットは、勉強する上での戦略を立ててもらえることです。
プロとして英語を教えている指導者ですから、生徒がどこで躓いているのか、その克服のためにはどんな練習が必要なのかということを熟知しています。
言ってみれば、「勉強計画を立てる」ことを指導者に丸投げして、勉強することのみに集中できるということです。
余計なことに頭を悩ませずに済みますね!
次では、塾や予備校にはどんなものがあるか、英検対策の塾・予備校を2件例に挙げて紹介します。
2−1−1.ECC外語学院の英検対策講座
英会話教室で有名なECC外語学院では、英検対策講座も用意されています。
カウンセリングや体験レッスン、一次試験合格保証もあるので安心です!
塾・予備校名 | ECC外語学院 |
コース名 | ECCの英検コース(160分/週2回×10週) |
公式URL | https://www.ecc.jp/cinfo/lesson11/ |
授業料 | 252,960円(税込) |
2−1−2.日米英語学院の英検コース
日米英語学院の英検コースでは、級別対策講座はもちろん、リスニング、ライティングなど各技能別の強化クラスがあるので、苦手技能を効率よく鍛えることができそうです。
塾・予備校名 | 日米英語学院 |
コース名 | 英検短期プラン(グループレッスン1クラス(12回)/週1回×3ヶ月) |
公式URL | https://www.nichibeieigo.jp/course/eiken/ |
授業料 | 80,000円(税抜) |
この他にも、個人で経営されている英語塾で英検対策をされているケースも多くあります。
指導者との距離が近ければ近いほど相性は大事になってきますから、積極的に足を運んで体験してみるといいですね。
2−2.本や音声教材などで独学をしたいタイプ

指導者から学ぶのが効率いいとは言っても、引っ込み思案で質問が苦手だったり、「分からない」と思っても授業はどんどん先に進んでいって取り残されてしまったりという不安は残りますよね。
ここでは、独学に適した参考書・問題集などを紹介していきます。
2−2−1.英検2級のおすすめの総合対策本
まずは、これ1冊で4技能すべての対策ができる「総合対策教本」を紹介します。
勉強をする上で一番良くないのは、あれもこれもといろんな参考書をつまみ食いした結果、どれもこれも完結できなかったということです。
1冊の本を完璧に仕上げるのが手っ取り早く成績を上げるポイントです。
本タイトル | 英検2級 総合対策教本 |
金額 | ¥1,760(税込) |
公式サイトURL | https://www.obunsha.co.jp/product/detail/094590 |
とは言っても、苦手な分野に集中して練習する必要も出てくるでしょう。そのために,単語強化、文法強化、読解強化ように1冊ずつ紹介しておきます。
2−2−2.英検2級のおすすめの単語・文法・読解教本
単語を集中的に勉強したいなら「文で覚える単熟語」がおすすめです。
単語だけでは覚えづらくても、文章と一緒なら覚えやすく長文や過去問が掲載されているので試験形式にも慣れることができます。
本タイトル | 英検2級 文で覚える単熟語 |
金額 | ¥1,980(税込) |
公式サイトURL | https://www.obunsha.co.jp/product/detail/094576 |
文法を集中的に強化するなら「英検2級をひとつひとつわかりやすく。」がおすすめです。
初めての人でもわかりやすいように、丁寧でわかりやすいように構成されています。
本タイトル | 英検2級をひとつひとつわかりやすく。 |
金額 | ¥1,400(税別) |
公式サイトURL | https://hon.gakken.jp/book/1130408200 |
英語読解を集中的に勉強するなら「英文読解入門 基本はここだ!」がおすすめです。
簡単な英文を順を追って説明するため、ルールを振り返ってしっかりと勉強することができます。
本タイトル | 英文読解入門 基本はここだ! |
金額 | ¥オープン価格 |
Amazon商品URL | http://www.amazon.co.jp/dp/4896808371 |
3.英検の面接試験はどんな内容なの?

一次試験に合格すると二次試験に進み、二次試験は約7分の英語による面接形式の試験になります。
面接形式試験は、パッセージ(英文)とイラストの描かれた問題カードが配られ問題カードの音読や面接官からの質問について答える流れです。
基本的な面接の流れを簡単に下記でご紹介します。
- 入室
- 挨拶・問題カードの受け取り
- 問題の黙読・音読
- パッセージについて1問・イラストについて2問・受験者自身について3問
- 問題カード返却・退室
それぞれについて、見ていきましょう。
3−1.入室
入室前に記入する面接カードと荷物を一緒に持って入室します。
入室時はノックをして「Hello」と挨拶して入室しましょう。
3−2.挨拶・問題カードの受け取り
「Good morning.」などの基本的な挨拶や名前を名乗るなどの会話をします。
その後、問題カードを試験官から受け取ります。
3−3.問題の黙読・音読
20秒間のパッセージの黙読の時間があるので、試験前に20秒でパッセージが黙読できるように練習しておきましょう。
音読の際は、「焦らない」「はっきりとした発音で」「間違えても焦らず言い直す」「わからなくても読み飛ばさない」を意識しましょう。
3−4.パッセージ1問・イラスト2問・受験者自身3問
パッセージ・イラストについて質問されます。
質問が終わったらカードを伏せるように指示されるので、その通り動きましょう。
その後に受験者自身のことについて質問されます。
緊張して間違えても、慌てずはっきりと話すようにしましょう。
3−5.問題カード返却・退室
試験官の指示に従ってカードを返却して退出します。
質問内容や面接の順序は面接ごとに変わる可能性もあるので、試験前にシミュレーションして、対応力を身につけておきましょう。
4.英検2級に合格したら得られるメリットとは?

英検2級に合格すると、以下の3つメリットがあります。
- 英語が得意と胸を張って言える
- 高校や大学の単位になる
- 入試で優遇される
以下で詳しくご紹介します。
4−1.英語が得意と胸をはって言える

英検2級は高校卒業程度の英語力が学校や企業、実社会で認められたことになるので、胸を張って英語が得意だと言うことができます。
ただ「私は英語が得意です」と言うのと、きちんとした検定を持っているのとでは信用度が違いますよね。
また、履歴書にも書くことができるので、英語が必要な仕事に携わりたい場合は持っていて損はない検定です。
4−2.高校や大学の単位になる

英検を持っていると高校や大学の単位になります。
例えば英検2級で、東京学芸大学の教育学部は英語コミュニケーション2単位が、帝京平成大学の全学部全学科2単位がもらえるんです。
単位がもらえることで未習得の学業に集中することができるので、ぜひ取得することをおすすめします。
単位になる学校など、詳しくはこちらや学校のホームページなどで直接ご確認ください。
4−3.入試で優遇される

英検2級を持っていれば大学や専門学校の入試でも優遇されます。
例えば、駒澤大学の文学部国文学部では一般入試の個別試験の英語の点数75点が加算されるのです。
他にも全国の大学や専門学校で英検による得点加算や試験免除などの優遇を受けることができます。
入試で優遇される学校など、詳しくはこちらや学校のホームページなどで直接ご確認ください。
5.英検とTOEICやTOEFLの違いは何?
「英検」「TOEIC」「TOEFL」の違いを目的別にご紹介します。
「英検」は主に、日常会話に加えてレベルの高い級では専門的な用語なども出題されます。
学校受験や就職などの日本国内で英語力を証明をしたい、目標として検定を受けたい方に適しています。
「TOEIC」は主に、ビシネス会話や日常会話などの英語力を計るテストです。
主にビジネスでの英語力を証明したい場合に適しています。
「TOEFL」は主に、英語が母国語ではない人に向けた英語力を証明するテストです。
海外の多くの学校で留学する際に必要とされる検定になので、海外留学を考えている方に適しています。
英語力を試したい人や、受験や就職などで必要な人は英検を受けてみましょう。
6.まとめ
英検2級は高校卒業程度のレベルであり、英語が好きで得意な中高生なら十分合格可能です。
とは言え、ライティング、リスニング、スピーキング(二次試験)のように学校の勉強だけでは対処しにくい要素も出題されるので、英検に向けた対策は必要となります。
英検2級に向けての対策は英語力を鍛えるという意味だけでなく、合格できたなら大学入試や大学合格後において優遇されるというメリットもあるので頑張ってみましょう!
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