アイビーリーグという言葉を聞いたことのある人は多いのではないでしょうか。
アイビーリーグとは、アメリカの名門私立大学8校の総称のことです。
アイビーリーグに子どもを入学させたいと思っている人も多いでしょう。
そこで、ここではアイビーリーグについて、アイビーリーグに入学する方法、アメリカの大学の受験対策、アイビーリーグ8大学の特徴についてご紹介します。
アイビーリーグに入学したいと考えているお子さんを持つ方は、アイビーリーグについての情報を知って子どもに協力しましょう。
目次
1.アイビーリーグとは

アイビーリーグとは、アメリカの伝統ある私立大学8校からなる大学の総称です。
どの大学も長い歴史があり、世界的に知名度も高い大学となっています。
大学のレベルも高く、全米ではもちろん、世界で見ても大学ランキングで常に上位に位置しているのが特徴です。
そのため、これらの大学に入学するのは非常に難関で、通っている人はエリートと呼ばれます。
これらの8大学とは、創立順に、ハーバード大学(1636年創立)、イェール大学(1701年創立)、ペンシルバニア大学(1740年創立)、プリンストン大学(1746年創立)、コロンビア大学(1754年創立)、ブラウン大学(1764年創立)、ダートマス大学(1769年創立)、コーネル大学(1865年創立)です。
ちなみに、アイビーリーグと呼ばれるようになった理由には、いくつかの説があります。
一つ目は、スポーツリーグとして呼ばれるようになったという説です。
日本でいうところの六大学野球のようなものをイメージすると良いでしょう。
大学のスポーツチームでは、1軍のことをVarsityと呼びます。
そして、1軍同士で行われるスポーツ試合のことを「Inter-Varsity」と呼ぶため、IVY(アイビー)となったのです。
二つ目は、植物のツタに由来しているという説です。
アメリカ東部の伝統のある私立大学では、卒業式になるとツタを植える習慣がありました。
このような大学のことを「アイビー大学」と総称することもあり、アイビーリーグと呼ばれるようになったという説です。
さらにここからは、アイビーリーグの歴史について見ていきましょう。
1−1.アイビーリーグの歴史

アイビーリーグの歴史は古く、一番最初に設立された大学であるハーバード大学は1636年に設立されています。
そして、一番新しく設立されたコーネル大学は1865年に設立されており、他の大学は全て1700年代の設立です。
そして、これらの8大学がアイビーリーグと呼ばれるようになったのは1933年頃だと言われています。
このように、非常に歴史があるのがアイビーリーグなんです。
ここまでは、アイビーリーグについてご紹介しました。
次の項目では、アイビーリーグに入学する方法についてご紹介します。
2.アイビーリーグに入学する方法

アイビーリーグに入学するためには高校の成績が一番大切です。
子どもをアイビーリーグに入学させたいと思ったなら、「テストで何点取れるようになれば良いのか」と考える人が多いのではないでしょうか。
日本の大学に入学するためにはテストの成績が一番大切なので、なかなか理解しにくい部分があるでしょう。
しかし、高校の成績が悪ければアイビーリーグは難しいと考えた方が良いです。
ここではアイビーリーグの合否の決め方や、アメリカの大学の受験対策についてご紹介します。
2−1.アイビーリーグの合否の決め方

アイビーリーグの合否の決め方は、まずは高校の成績が重要です。
カレッジボードという進学情報期間が発行しているCollege Handbookという本には、全米の大学の様々なデータが載っていて、各大学に入学した学生の高校の時の成績についての情報も載っています。
アメリカの高校では、成績の平均値はGPAとしてポイントがつけられているのです。
GPAは4.0ポイントが満点で、アイビーリーグに入学している人のほとんどはGPAを3.75ポイント以上取っています。
日本の高校なら、5段階の成績でほぼオール5を取らなければなりません。
また、アメリカの大学で他にも注目されるのは、高校の成績以外の素質です。
GPAが3.5以下の成績だとしても、例えばスポーツや芸術の分野で秀でている場合に合格できる可能性があります。
スポーツ推薦であったり、音楽や芸術の分野で有名な賞を取るくらいに才能のある場合など、学業以外でも魅力的な要素があれば、それも合否に関わるのです。
日本人がアイビーリーグへの入学を目指す場合は、高校の成績、本人のエッセイ、推薦状、TOEFLスコア、SATスコアを提出する必要があります。
TOEFLは、英語を母語としない人と対象とした英語のテストで、SATはアメリカの高校生を対象とした英語と数学のテストです。
2−2.アメリカの大学の受験対策は日頃の行いが重要

アイビーリーグへの受験は、高校の成績を良くして、スポーツや音楽、芸術などに積極的に取り組むことが重要です。
アメリカの大学と日本の大学では、入学するための合格基準が大きく違います。
アメリカの大学の入学審査では、出願者のそれまでの長い積み重ねを見るものです。
一定期間だけ試験対策の勉強をして突破できるようなものではありません。
しかし、高校の成績やその他の資質が良くないからといって、アイビーリーグに入学することはできないというわけではありません。
アメリカでは大学での編入が頻繁に行われているので、どんどんレベルの高い大学に移っていくことも可能です。
そのため、最初は自分の身の丈に合った大学に入学してから、アイビーリーグに編入することもできます。
ここまでは、アイビーリーグに入学する方法についてご紹介しました。
次の項目では、アイビーリーグ8大学の特徴についてご紹介します。
3.アイビーリーグ8大学の特徴

アイビーリーグ8大学は、どれも伝統的な名門校に変わりありませんが、それぞれの大学に特徴があります。
アイビーリーグの中でも子どもに合った大学を探してみましょう。
ちなみに、アメリカの大学では簡単に退学になってしまいます。
なので、自分がギリギリ入学できるくらいのレベルの高い大学に入学してしまうと、悪い成績を取ってすぐに退学になってしまう可能性が高いです。
そのため、子どもの学習能力も頭に入れながら、大学選びをしてください。
3−1.ハーバード大学

ハーバード大学は1636年に創立され、アメリカで最も長い伝統を誇ります。
歴史ある大学の一方で、学風はリベラルで革新的です。
また、図書館の蔵書数や基金の額もずば抜けています。
数多くのアメリカの大統領や、ノーベル賞受賞者を輩出していることで有名です。
3−2.イェール大学

イェール大学は、1701年に設立された大学です。
アメリカが植民地時代だった頃に、ハーバード大学が本国であるイギリス政府の命令を聞かなくなったため、ハーバードの代わりとして創設されたという歴史があります。
今でも、やや保守的で穏健が学風が残っています。
また、ハーバード大学とはライバル関係にあるため、何かと比較されることが多いです。
多くの政治家を輩出していることから、「国家権力の中枢」として語られています。
3−3.ペンシルバニア大学

ペンシルバニア大ガウは1740年に、アメリカ合衆国の建国の祖であり、避雷針の発明者でもあるベンジャミン・フランクリンが創設しました。
全米初のビジネススクールとメディカルスクールを設けたことでも知られています。
また、アメリカの大学におけるコンピューター導入の先駆けとなった大学です。
そして、経営学・医学・法律学が特に有名で、医学部は北米最古の歴史を誇ります。
3−4.プリンストン大学

プリンストン大学は、1746年に創立された大学です。
少し保守的な学風を持っていますが、アイビーリーグで初めて女性学長を迎えるなど、伝統と革新を融合させている部分もあります。
また、大学生への教育に重点を置いているため、学生の満足度が高い大学です。
物理・数学の分野では世界トップレベルの研究を行なっており、多くの物理学賞の受賞者を輩出しています。
3−5.コロンビア大学

コロンビア大学は、1754年に創立されました。
学風はリベラルで、学問の自由と尊び、学生の個性も際立っています。
世界で最も国際的でエキサイティングな街と言われるニューヨーク・マンハッタンに位置している大学だけあり、都会的で国際色豊かな大学です。
しかし、キャンパスに入れば街の喧騒が嘘のような荘厳な雰囲気に包まれます。
また、オバマ元大統領の出身地としても有名です。
3−6.ブラウン大学

ブラウン大学は、1764年に創立された大学です。
他のアイビーリーグ大学に比べるとカリキュラムが柔軟で、学生たちはリラックスしながら勉強できるという特徴があります。
自分の興味に応じて選択できて、自由度が高いこともあり、学生の満足度は高いです。
学生は62カ国上から来ているため、国際色も強い大学といえます。
3−7.ダートマス大学

ダートマス大学は、1769年に創立されました。
もともとはアメリカ先住民のための教育を目的として設立された大学です。
また、アイビーリーグの中では唯一クォーター制(四学期制)を導入しているため、個々の科目を短い期間で濃密に学ぶという特徴があります。
3−8.コーネル大学

コーネル大学は、1865年に創立された大学です。
アイビーリーグの中では最も新しい大学で、半官半民と呼ばれる公立であり私立である大学です。
機械工学・生命科学・ホテル経営学・農学・獣医学が特に有名で世界中から将来有望な学生が集まります。
一方で、アイビーリーグの中でも特に卒業することが難しい大学です。
まとめ
アイビーリーグの8校は名門と言われているだけあり、どの大学も超難関です。
また、アメリカの大学は高校の成績や作文、TOEFLのスコア、課題活動などで入学の審査をします。
そのため、毎日の生活を充実させ、勉強だけではなくスポーツや芸術にも熱心に取り組むことが合格に近づく方法です。
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