中1ギャップについてお調べですね。
中1ギャップとは中学校に進学した時に、学校生活になかなか適応できず心身に問題が出てくることを言います。
中学1年生の6割が環境の変化に不安を感じているという報告もあります。
原因は、対人関係、規則や評価方法の変化などのストレスや思春期などです。
中1ギャップの原因や友達作りや学習面のサポートなどの対策、予防策を詳しく解説します。
中1ギャップへの理解を深め、一日も早くお子さんが中学校生活に慣れて楽しく過ごせるようにしていきましょう。
目次
1.中1ギャップとは
中1ギャップとは、中学生になった子供が新しい環境に適応出来ないことやそれによって生じる心身の不調です。
中1ギャップが自然に解消されずに不安やストレスが蓄積されると、不登校やいじめなどの問題も起きるようになります。
中1ギャップには予兆があり、大きくまとめると次の3つのサインです。
- 登校日の朝は体調が悪い、朝ごはんが食べられない
- 学校のことや勉強の話をしなくなる
- 自室に閉じこもりがちになる
いずれも思春期にありがちなことですが、中学校入学から1年くらいの間にこうしたサインがあった場合には注意が必要です。
2.中1ギャップの4つの原因
中1ギャップが起きる原因は大きく分けて4つあります。
- 中学校という新しい環境でのコミュニケーションの問題
- 授業内容の高度化
- 校則や成績の数値化といった学校制度の変化
- 思春期
それぞれ詳しく確認していきましょう。
原因1.コミュニケーションスキルの高度化
中1ギャップの大きな原因の一つが、小学生の時のは大きく異なるコミュニケーションスキルの高度化です。
中学生になると、部活動が本格的になり、強くて怖い先輩という存在が現れます。
担任の先生も、学級担任制から教科担任制になるので先生ごとにコミュニケーションの取り方が変わってくるのです。
複数の小学校から多数の生徒が入学するので、クラスには知らない生徒も多くなります。
このように、学校生活のコミュニケーションが、小学校時代とは全く違ったものになるのです。
新しいコミュニケーションに適応できないでいると不安やストレスを募らせる原因になり、中1ギャップの原因になります。
原因2.授業内容の高度化
中学生になると授業内容が高度化するため勉強でつまづいてしまい、中1ギャップの原因になることがあります。
中学校では複数の学校から多数の生徒が集まりますが、小学校ごとに、各担任ごとに授業の教え方や進捗もバラバラです。
しかし、中学校になると同じスタートラインから定期テストに向けて淡々と授業が進められていきます。
小学校までの学習内容に分からないところが残っていても、新しい知識がどんどん追加されて授業についていけなくなるのです。
こうした学習の遅れは定期テストの点数で評価されしまい、学習面で自信が持てなくなることで中1ギャップの原因になります。
原因3.校則や部活動などの学校生活の変化
校則や部活動などの学校生活の変化によって、子供に精神的、肉体的な制約が働くことも中1ギャップの原因です。
小学校で校則を意識することはありませんが、中学生では髪形や服装など様々なところで「校則」が意識されるようになります。
部活動のある生活は、多くの先輩の中で一番後輩となり、朝練や土日の練習などもあるため心身ともに消耗する日々です。
小学生時代には自由な時間が沢山ありましたが、中学生になると学校内での活動時間が増えるので、時間的にも拘束されているように感じます。
これに慣れないと、学校生活に対する不安や不満が精神的にも肉体的にも負荷になるのです。
こうした生活環境の変化も中1ギャップの原因になります。
原因4.思春期特有の悩み
中学1年生という時期は心身ともに成長する時期で、思春期と被ってしまうのも中1ギャップになりやすい原因です。
思春期は11歳頃から始まると言われていて、中学1年生では多くの子供が思春期にあたります。
この時期は、体も大きくなり力がつき始め、男子女子ともに発達し始め、精神的な自立を求めることもあって、周りの目が気になる時期です。
友達作りが上手くいっていないと、周りで話していることが自分の悪口なのではないかと思うこともあります。
自立を求めて反抗期になると、様々な面で親のサポートが必要なことがあってもすぐに反発することもあって、親もコミュニケーションに悩むことも多いでしょう。
こうした思春期特有の悩みも、中1ギャップの原因に絡んでいます。
これらの4つの原因が中学1年生の心身にストレスとなり、心身の不調となって中1ギャップとなるのです。
3.中1ギャップの対策と予防
中1ギャップの対策には、以下のような対策が有効です。
- 不安や悩みを話せる新しい友達作りや気軽に親に相談できる環境作り
- 親が思春期の子供と適切な距離感でコミュニケーションをとる
- 宿題や予習など、学習の習慣づけ
- 中学校に進学する前に小学校との違いについて話をしておく
これらの対策について順番に見ていきましょう。
対策1.新しい友達作り
中学校に早く適応するためには、新しい友達を作ることが大切です。
中学校に入ると学年やクラスの構成が新しくなります。
この時期は、みんなが新しい友達を作る時期なので乗り遅れないことです。
また、部活動でも新しい仲間作りや先輩と早く仲良くなるように積極的な話かけが重要になっていきます。
先輩への敬語や、新しい仲間との距離感をうまくつかめなくても積極的に他の人に関わろうとすることで友達作り、仲間づくりが実りやすいです。
仲間づくり、友達作りは中1ギャップや思春期特有の不安解消に役立ちます。
対策2.宿題や予習などの学習の習慣づけ
宿題や予習など学習の習慣づけが出来るようになると授業でつまづきにくくなり、勉強面で中1ギャップになるのを予防できます。
定期テストの導入によって、点数がはっきりして他の生徒と比較して評価されることは、この時期の子供にとって1番のストレスです。
中学行では、学習内容が高度化して季節ごとの定期テストに向けて授業が進んでいきます。
そのため、小学校時代にあやふやだったところは親が見てあげるか、個人塾に通わせるなどで勉強のつまずきによる中1ギャップ対策を行いましょう。
対策3.思春期の子供との距離感
思春期の子供とは、親子の会話もこれまでの距離感を適切にとることが必要です。
思春期には、クラスメートが楽しそうに笑っているのを、自分が笑われているのではないかと不安を感じたりすることもあります。
思春期の子供は他愛のないことでも深く傷ついたりするものです。
学校生活や、友達など周りの環境が大きく変わるため、多くの中学1年生が不安を感じています。
そのため、思春期と生活環境の変化が重なり中1ギャップになりやすいのです。
思春期の子供には、大人の定規で子供を見て決めつけたりせず、干渉しすぎず放置しすぎない距離感を持つように気をつけましょう。
子供に自立心が芽生えてくると親との会話が減ってくるものです。
普段から学校の話や部活動の話をする時間を作り、親子のコミュニケーションとるようにすると中1ギャップの緩和に繋がります。
対策4.小学生から準備しておく
中学校に入ってからの環境の変化について、入学前にあらかじめ話をしておくことは、中1ギャップの予防になります。
伝えておくことは次のようなことです。
- ほかの学校から知らない友達がたくさん増えること
- 制服を着て、校則という決まりが増えること
- 部活動のこと、先輩ができること
- 勉強が難しくなり科目ごとに先生が違うこと
- 定期テストがあって、点数で成績がはっきりすること
あらかじめ環境が変わることを知っていれば、ショックを和らげることに繋がります。
中学生になると友達付き合いも変わってくるので、小学生の内からルールに慣れさせることも必要です。
ゲームの時間制限や、家の掃除の分担など少しずつルールを守る練習を始めておくと良いでしょう。
以上の4つの対策が中1ギャップの対策になります。
思春期の問題は、注意深く子供を観察すること、なるべくご両親が子供の都合に合わせて会話する時間をとることに気を付けましょう。
まとめ
中1ギャップは、中学生生活という変化に適応しずらいことで子供の心身に表れてくる不調です。
中1ギャップは、不登校やいじめに繋がりやすいのですが、適切な親のサポートで予防対策が出来ます。
親の助けで全てを解決することは難しいですが、子供と家族が話し合える関係を作っておくことは子供のために大切です。
お子さんが早く中学校生活に慣れ、中1ギャップを乗り越え中学校生活を有意義に過ごせるようにサポートしていきましょう。
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