「モンテッソーリの幼稚園に子どもを通わせているけれど、小学校でも同じような教育を受けられないかな?」と、お考えですね。
せっかく今までモンテッソーリ教育を受けてきたなら、そのまま子どもに合った教育を受けさせてあげたいですよね。
しかし、モンテッソーリ小学校に関して詳しい友人が周りにおらず、どんな教育が受けられるのかわからない人も多いはずです。
実は、モンテッソーリ教育を受けられる小学校は、日本には2校しかありません!
そこで今回は、日本にあるモンテッソーリ小学校やそこに通うメリット、家庭でもできるモンテッソーリ教育について解説します。
今までのモンテッソーリ教育を無駄にしないためにも、納得のいく子どもの進路を考えましょう!
目次
1.日本でモンテッソーリ教育を受けられる小学校は?

まずは、日本でモンテッソーリ教育を受けられる小学校やその入学方法、学費について説明します。
日本でモンテッソーリ教育を受けられる小学校は2校だけです。
- ザ・モンテッソーリ・スクール・オブ・東京
- マリア・モンテッソーリ・エレメンタリースクール
それでは、それぞれの学校について見ていきましょう。
1−1.ザ・モンテッソーリ・スクール・オブ・東京

(引用:ザ・モンテッソーリ・スクール・オブ・東京)
ザ・モンテッソーリ・スクール・オブ・東京は、東京都港区の南麻布にあります。
2~15歳までの男女を対象に世界30カ国・150名以上の子どもが通っている小学校です。
1年間の学費は約230万ほどとなっています。
HPに募集要項や入学資格・出願時期などが詳しく載っているので、気になる人は目を通してみてください。
学校名 | ザ・モンテッソーリ・スクール・オブ・東京 |
公式ページ | http://www.montessorijapan.com/ |
住所 |
東京都港区南麻布3-5-13 |
1−2.マリア・モンテッソーリ・エレメンタリースクール

マリア・モンテッソーリ・エレメンタリースクールは、神奈川県横浜市にある小学校です。
付属の保育園・幼稚園と合わせると1歳~12歳までの子どもが通えます。
お仕事の時間と並行して、羽田空港見学や華道・農業体験などの課外授業が盛んに行われているのが特徴です。
HPには募集要項や学費などの詳しいことが記載されていません。
そのため気になる方は電話かお問合せフォームより連絡を取り、早めに情報収集するようにしましょう。
学校名 | マリア・モンテッソーリ・エレメンタリースクール |
公式ページ | https://www.maria-montessori-elementaryschool.com |
住所 |
神奈川県横浜市青葉区奈良5-14-1 |
以上が、日本にあるモンテッソーリ小学校でした。
モンテッソーリ小学校が近くにない場合は、通わせることは難しいはずです。
ここからは、モンテッソーリ小学校に通わせない場合でもできることを紹介していきます。
2.モンテッソーリ小学校に通わせない場合にできること
モンテッソーリ小学校が近くにない場合でも行えることが4つあります。

これらを取り入れることで、モンテッソーリ小学校のような教育を行うことができます。
それでは、それぞれについて見ていきましょう。
2−1.子どもの家の附属小学部に通う

(引用:小学部 | 附属「子どもの家」)
1つ目の方法は、子どもの家の附属小学部に通うことです。
子どもの家とは、モンテッソーリ教育を取り入れている保育園や幼稚園などの施設となります。
小学部では、毎週水曜日の午後3時〜5時に小学生を対象とし、言語や算数・文化に関する活動を行うのです。
子どもたちは、発達に合わせた教材を用いて、モンテッソーリ小学校で行う活動を定期的に体験することができます。
施設名 | 附属「子どもの家」小学部 |
URL | http://sainou.or.jp/montessori/casa/basic.php |
費用 | 授業料:10,260円(8月を除く毎月) 施設料:26,730円 入部料:10,260円 |
2−2.子どもの家が公開している勉強を参考にする

(引用:松浦学園 子どもの家)
2つ目の方法は、子どもの家が公開している勉強を参考にすることです。
子どもの家が、モンテッソーリ小学校で行う活動やその活動報告をブログで公開しています。
モンテッソーリ小学校に通えない場合でも、その活動の様子が写真などで紹介されているので非常に参考になります。
例えば、『松浦学園のブログ』が参考になるはずです。

(引用:松浦学園 子どもの家)
実際の活動の様子を見ると、家庭での教育もイメージしやすいので一度見てみてください。
2−3.モンテッソーリ教育に関する本を読む

3つ目の方法は、モンテッソーリ教育に関する本を読んでみることです。
モンテッソーリ教育に関する本はたくさん出版されており、多くのことを学ぶことができます。
その中から取り入れられるものは、家庭でも実践してみましょう。
例えば、以下のような本があります。

書籍名 | モンテッソーリ教育で子どもの本当の力を引き出す! |
出版社 | 三笠書房 |
価格 | 650円(税抜) |
URL | https://www.sinkan.jp/pages/montessori-education/index.html |
わかりやすく解説されていて、家庭でも気軽に取り入れられるものも多いので持っていると安心です。
2−4.メルマガで情報を集める
メルマガで情報を集めるのも1つの方法です。
マリア・モンテッソーリ・エレメンタリースクールでは、定期的にメルマガを発行しています。
学習の様子や教育内容、イベント情報などが記載されており、モンテッソーリ教育をより身近に感じることができます。
公式HPページの左下に購読ボタンがあり、登録が可能です。

(引用:https://www.maria-montessori-elementaryschool.com/)
メールアドレスを入力するだけで登録できるので、興味のある方は一度登録してみてください。
以上がモンテッソーリ小学校に通えない場合にできることでした。
家庭でも行えることがたくさんあるので、積極的に取り入れていきましょう。
次に、モンテッソーリ幼稚園から一般の小学校に通わせるときに注意しておくことをお伝えします。
4.モンテッソーリ幼稚園から一般の小学校に通わせるポイント
一般の小学校に通わせるなら、以下のポイントに注意しておきましょう。

何も考えずに一般の小学校に通わせると、思ったような学校生活にならないかもしれません。
それでは、それぞれについて見ていきます。
4−1.モンテッソーリ教育を受けていない子どもとも関わる

一般の小学校に入学すると、モンテッソーリ教育を受けていない子どもたちと関わることになります。
譲り合いや協調性を大切にするという今までの当たり前が通用しなくなるかもしれません。
しかし、モンテッソーリ幼稚園に通っていた子どは順応能力が高いです。
したがって、モンテッソーリ教育を受けていない子どもたちとも時間が経てば打ち解けて友達になることができるでしょう。
4−2.クラス内の学習意欲に差が出やすい

モンテッソーリ幼稚園に通っていた子どもとそうでない子どもとの間に学習意欲の差が出やすくなります。
なぜならモンテッソーリ教育を受けている子どもの方が、自発的に物事に取り組む癖がつきやすいためです。
また、モンテッソーリ幼稚園では簡単な漢字や計算をすでに習っています。
したがって、低学年の頃は周囲の子どもとの学習レベルにも差が出る可能性が高いです。
子どもが物足りなく感じているようであれば、市販の問題集などを家庭でやらせてあげましょう。
4−3.子どもが浮いてしまう可能性がある

一般の小学校に通い始めると、今までの環境との違いに馴染めずに浮いてしまう可能性があります。
それは、モンテッソーリ幼稚園で各々に自由に活動していた生活から、皆で時間割通りに動かなければいけなくなるためです。
したがって、元気がなくなったり、学校の話をしたがらなくなったりなど、子どもの様子がいつもと違うようなら注意してください。
そういった状況が長く続くようなら、学校の先生に相談しましょう。
以上がモンテッソーリ幼稚園から一般の小学校に通わせる際に注意すべきポイントでした。
通い始めは、子どもとたくさんコミュニケーションを取り、積極的に学校の様子を聞くようにしてあげてください。
「そもそも、モンテッソーリ小学校と一般の小学校はそんなに違うのかな?」なんて、思った人も多いはずです。
ここからは、モンテッソーリ小学校と一般の小学校との違いを紹介します。
5.モンテッソーリ小学校と一般的な小学校との違い
モンテッソーリ小学校と一般の小学校には以下のような違いがあります。

一般の小学校とは大きく異なるので、通わせる前にはその違いを理解しておく必要があります。
それでは、順番に見てきましょう。
違い1.時間割がない

モンテッソーリ小学校では、決められた時間割がありません。
子どもたちはお仕事の時間を使って各々が自由に活動します。
時間ごとに科目が変わることがなく、休憩時間が特に設けられていない点が特徴的です。
違い2.宿題・課題がない

モンテッソーリ小学校では、宿題が出ないのも大きな特徴です。
モンテッソーリ教育は、家庭では勉強よりも家族との時間を大切にすることや家事を手伝うことを推奨しています。
それによって社会性や自立心を身に付けてもらうという考えがあるからです。
したがって、一般的な国語や算数の宿題は出ないことがほとんどとなります。
違い3.テストが少ない

モンテッソーリ小学校では、テストが少ないです。
モンテッソーリ教育では、他者と比べて自分を評価するのではなく自己評価こそが大事と考えられています。
したがって、成績表などの相対評価もありません。
違い4.施設が少ない

モンテッソーリ小学校は小規模なため、運動場やプール、体育館、音楽室などの施設がないです。
その代わり、子どもたちは近くにある施設や公園を利用して活動します。
したがって、課外授業が多くなるのも特徴です。
違い5.少人数かつ3学年合同クラス

モンテッソーリ小学校の子どもたちは、1~3年生、4~6年生の2クラスに分かれた生活をしています。
各クラスの人数は20~35人程度のため、子ども同士のコミュニケーションも取りやすいです。
年齢の異なる子どもと一緒に生活することで社会性や協調性を身につけてもらえます。
以上がモンテッソーリ小学校と一般的な小学校の違いでした。
これらの違いによって、どのようなメリットがあるのかについて解説していきます。
7.モンテッソーリ小学校に通うメリットは?
モンテッソーリ小学校に通わせるメリットは以下の通りです。

いずれもモンテッソーリ教育の理念によって生まれるメリットです。
それでは、それぞれのメリットを見ていきましょう。
メリット1.自分の興味のある分野を深堀りできる

モンテッソーリ小学校では、子どもが自分の興味・関心のある分野を深堀りすることができます。
なぜなら、モンテッソーリ小学校には決められた時間割がないためです。
言語や算数・歴史や音楽だけではなくコミュニケーションサービスや課外学習も多く、色んな体験から興味のある分野を見つけることができます。
子どもの好奇心や発想力を大事にしているので、子どもは自分の勉強したい教科をそれぞれに勉強し、教養を深めていきます。
メリット2.論理的に物事を考えられる思考が身につく

モンテッソーリ小学校に通うことで、論理的に物事を考える思考が身につくのもメリットになります。
これは、モンテッソーリ教育が「考える力」を大切にしているためです。
モンテッソーリ小学校では、幼稚園と同様に独自の教材を用いて学習します。
独自教材が数字の概念の本質を理解したり、子どもが多角的に物事を考えたりするのに役立つのです。
学校ではそういった学習を毎日行うため、自然と論理的思考が身についていきます。
メリット3.将来が想像しやすくなる

モンンテッソーリ小学校では、学校外の人と接する機会も多いので子どもは自分の将来を想像しやすくなります。
たとえば、書道や華道、医学、災害防止などの専門家を招いた授業があるのです。
また、航空会社や農場体験、地域の方々との交流などの課外授業からも自分の将来や日本の未来についてイメージしやすくなります。
以上が、モンテッソーリ小学校に通うメリットです。
しかし、モンテッソーリ小学校にはメリットばかりではなく、注意しておくべきこともあります。
次に、モンテッソーリ小学校に通う際に気をつけるべき注意点を見ていきましょう。
6.モンテッソーリ小学校に通わせる際に注意するべきこと
モンテッソーリ小学校に通わせる際に注意すべきことは、以下の3つです。

後悔のない小学校選びのためには知っておくべきポイントです。
それぞれについて、順番に確認していきましょう。
注意点1.競争心が育ちにくい

モンテッソーリ小学校に通う子どもは、競争心が育ちにくいです。
モンテッソーリ小学校は自発的に学んでいく学習スタイルなので、テストや成績表など他者と比較するものがありません。
そのため、子どもたちは自由に学べる一方で競争心が育ちにくくなります。
個人で漢字検定やそろばん検定などの試験を受けるなどして、子どものモチベーションや競争心を養っていきましょう。
注意点2.満遍なくそれぞれの教科を学べない

モンテッソーリ小学校では、一般の小学校のように満遍なくそれぞれの教科を学べない可能性があります。
なぜなら、モンテッソーリ教育が、子どもが興味・関心のある分野を深堀りしたり、自発的に考えて学んでいく姿勢を大切にしているためです。
中学受験などを考えている場合は家庭での学習が必要になってくるでしょう。
注意点3.漢字や計算を覚えるのに苦労する

モンテッソーリ小学校では宿題がでないため、漢字や計算を覚えるのに苦労する可能性があります。
したがって、家庭では計算の練習や読書、漢字ドリルなどの学習をさせるべきです。
モンテッソーリ幼稚園や保育園で基礎は学んでいるはずなので、安心してください。
以上がモンテッソーリ小学校に通うメリットと注意点になります。
モンテッソーリ小学校に通わせるか、お悩みの人も多いはずです。
しかし、どの小学校に通わせる場合でも家庭学習は大切になります。
8.どの小学校に通わせる場合でも家庭学習は大切!

モンテッソーリ小学校にも一般の小学校にも共通することは、家庭学習は大切だということです。
学校だけでなく家庭でも勉強する習慣が身につくことで、学習量は一気に増えます。
特に中学受験を考えている場合には塾に通ったり、家庭での学習に力を入れたりなどの対策を打って、勉強する時間を増やす必要があります。
モンテッソーリ教育にも一般の小学校にもそれぞれ良い点があるので、その部分を上手く活かしながら足りない部分を補っていくようにしましょう。
どの小学校に通っても、親が子どもについて理解してあげることで素晴らしい未来が描けるはずです。
まとめ
モンテッソーリ小学校は日本に2校しかないので、通わせるのが難しいとされています。
しかし、大切なのはどの小学校に通うかではなく、子どもが成長できる環境を用意してあげることです。
モンテッソーリ小学校に通わせることが難しい場合でも、本やHP、ブログなどからモンテッソーリ教育について学ぶことができます。
家庭でできることも多いので、積極的に取り入れていきましょう。
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