お子さんに反抗期らしい態度がないと心配になりますよね。
反抗期は人生に必須なわけではないので、ご安心ください。
はっきりとした反抗期がなくても立派な大人になる人は多いです。
また、反抗期がなくても子どもの自立心を養うことは可能です。
今回は、反抗期がなくても、子どもの考え方を引き出し尊重していくことで自立を促すポイントについて解説しています。
反抗期があってもなくても、自立した大人に成長させましょう。
目次
1.反抗期がなくても大丈夫!

反抗期は無くても大丈夫です。
反抗期がなくても、子どもは自分自身で考え、判断し、行動することを学んでいきます。
実際に、反抗期になる子は年々減っているのです。
その理由は2つあります。
1つ目は、反抗期=不良のイメージが今の子どもにとってかっこ悪いものになっているからです。
「かっこ悪いことはしたくない」という自己が芽生えているといえます。
2つ目は、最近子どもをしつけるために怒鳴ったりして叱ることが減ってきているからです。
叱る前に子どもの意見を聞くことや、ほめて育てる教育を取り入れる親とぶつかる事が無くなっています。
2.反抗期がない子どもの3つのケース

反抗期がない子どもの代表的な3つのケースについてご説明します。
- 親子が仲良しすぎる
- 親に強く意見を言えない
- 親の前でいい子を演じている
それぞれのケースを順番に確認していきましょう。
ケース1.親子が仲良しすぎる
親子の関係が良好で適度に距離感を持っていると反抗期になりにくいです。
子どものことを一人の人格として扱うので、子どもが自己主張しても反抗という形になりません。
このケースの場合、親と子どもの考えが近いので親と一緒に出掛けることにも抵抗感は無いようです。
ただし、お互いに子離れ、親離れ出来ていない場合には注意して下さい。
子どもが自分で判断せずに親任せになっている間は自立出来ません。
ケース2.親に強く意見を言えない
子どもが内気で引っ込み思案な場合も、親に自分の意見や考え方を伝えらないので反抗期になりません。
自分の意見や考え方ははっきりしていても、親にぶつかって困らせたくないのです。
この場合、子どもは自立出来ているので問題ありません。
しかし、社会に出て、自分の意見が言えないと人間関係をこじらせる場合もあります。
子どもをよく観察して、何か言いたそうにしていたら意見を組んであげるようにしましょう。
ケース3.親の前でいい子を演じている
子どもがちゃんと自立し始めていて、親とは違う価値観や考え方が芽生えているのに反抗期にならないケースがあります。
何らかの原因で、親の前ではいい子を演じているのです。
両親ともに忙しくしていて子どもを構う暇もないという親のオーラを感じ取って、気を使わせないようにいい子にしていることがあります。
そして、日常的に夫婦仲が悪いと、子どものほうで気を遣って家庭内に問題を増やさないようにいい子を演じるのです。
どちらの場合も子どもの自立はできていますが、より良い成長を望むのであれば夫婦間で話し合われたほうが良いでしょう。
3.反抗期の来なかった子どもの将来

反抗期がなくても思春期の間に自立心が養われていれば、反抗期を過ごした人達と何も変わりはありません。
しかし、自分の意見を周りに伝えられないまま大人になってしまうと、上司や先輩から意見を求められた時にも何も言えず辛い思いをすることにもなります。
さらに、過保護に育てられすぎると反抗期もなく親離れできなくなることもあるので気をつけてください。
反抗期がないとどんな大人になるのか、そして、反抗期がない子どもの注意点についてみていきましょう。
3-1.反抗期がなかった子どもが大人になったら
反抗期がなかった子どもも、ちゃんと自立した大人になります。
反抗期がなかった子どもでも、中高生の時期にちゃんと自立して自己主張を持てるようになっていれば、将来も全く問題ありません。
むしろ、反抗期がなく自立した子どもは、若いころから親や先輩を敬うことを身に着けているので成功しやすいとも言われています。
ただし、親に甘やかされて育つと親離れできないまま大人になってしまう人もいるのも事実です。
後の章で子どもの自立心を育てる方法を説明しているので確認してください。
3-2.反抗期がない子どもの注意点
反抗期のない子どもの注意点は、人とのコミュニケーションです。
反抗期がない子どもには、自分の意見をうまく伝えれない傾向があります。
実は引っ込み思案で反抗期にならない子どもでも、自分の意見というものは確立されていくものです。
そのため、自分の意見をぶつける経験がないまま大人になってしまいます。
コミュニケーション能力に偏りが出ることもあり、社会に出てからも自分の意見や考えをうまく伝えられなくなるのです。
子どもが自分の意見を言っているのを聞いたことがない場合には、次の章で対応方法を確認してください。
4.反抗期のない子どもの自立心を育てる方法

親に反抗をしない親子関係でも、子どもの自立心を育てることが出来ます。
一般的に、反抗期は中学生から高校生の間と言われていますが、全員がその時期になるわけではないのです。
これから反抗期がやってくる可能性もあります。
以下に子どもの自立心を育てる方法を3つ説明しますので、確認してください。
方法1.子どもに干渉しすぎないようにしましょう
子どもとの接し方は、干渉するのではなく観察するようにします。
過激すぎる過保護や干渉は、子どもの自立心を奪いかねません。
下記に子どもの自立に悪影響のある行動が出ていないかチェックしましょう。
- 子どもには常に我慢を強いている。
- 子どもが考えるよりも前に、親が与えてしまう。
- 子どもが意見を言う前に、親の意見を押し付ける。
- 子どもが何か言っても、親の意見を押し付ける。
- 「あなたのためだから」が子どもに接する口癖になっている。
どれも子どもが自分を押し殺してしまうきっかけとなる行動ですので、すぐに止めてください。
干渉するのを止められない場合には、次のことを試してみましょう。
- 子どもに家事などの役割を持たせ、ちゃんと出来たら褒めてあげる。
- 手芸など自分の趣味を持ったり、スポーツを始めて子ども以外に熱中できるものを持つ。
- 学校での話や、テレビのニュースなどで子どもと話し合い、子どもの考え方をよく聞く。
子ども以外にも様々なことに関心をそらすということで、過干渉を防ぐことが出来ます。
方法2.子どもの考えを引き出しましょう
子どもが何を思い考えているのか、答えを引き出してみましょう。
反抗期とは、親の価値観と違う自分だけの価値観や考え方が出てくることで、親の意見に反抗的になる時期です。
子どもと学校でのことや夢中になっていることなどの話をする時間を設け、子どもの考えや思いを聞いてみましょう。
子どもにとっては自分の考えを相手に伝える練習になりますし、親にとっては今後大人になっていく子どもとうまく付き合う練習になります。
学校の話題でもいいですし、アイスクリームのフレーバーでもなんでも良いです。
「どう思う?」「どっちのほうがいい?」「なんでそう思うの?」と些細なことからはじめて、徐々に難しい話題にも触れていきます。
方法3.子どもの決めた意見やタイミングを尊重しましょう
親が決めたことを子どもにさせるのではなく、子どもの意見や子どもが行動するタイミングを尊重しましょう。
親子の間で意見を言い合うのに慣れてくると、子どもは自分が主張したいときに自分から意見を言うようになります。
この時に、子どもが口を開く前に親が先回りして聞いてしまうと子どもはまた自分の意見を言うのを止めてしまうかもしれません。
人が意見を言うときには、話し出すきっかけをつかむ力も必要です。
親は子どもが心配なのでつい自分のペースで進めてしまいがちですが、子どもが自分のタイミングで話し出すのを待ちましょう。
子どもを観察し続ければ、子どもが聞いて欲しい時や自分から言いたい時のタイミングがわかるようになるのです。
まとめ
子どもに反抗期がなくても、問題なくちゃんと立派な大人に成長できます。
大切なのは、子どもたちにあれこれ干渉することではなく、適度な距離間で観察することです。
子どもたちの言動の小さな変化を大きな目で見守ってあげましょう。
悪いことは注意しつつ、社会のルールを守ることや善い行いを褒めて伸ばすようにします。
親が積極的に子どもとの距離感を調節する事で、子どもも親も家庭の中ではストレスの無い生活を送れるようになるのです。
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