知恵熱についてお調べですね。
知恵熱とは本来、生後6ヶ月から1歳ころまでの赤ちゃんに起こる原因のはっきりしない発熱症状のことを言います。
赤ちゃんの知恵熱の原因は、赤ちゃんが体の中に免疫を作っていく過程で起こる感染症です。
しかし、知恵熱は「頭を使いすぎて熱が出た」というような使われ方もして、子供や大人でも38度以上の高熱が出たり、微熱が長期間続いたりすることがあります。
このように赤ちゃん・子供・大人に渡って多様に使われている「知恵熱」について知り、対処法について理解しましょう。
目次
1.知恵熱とは

知恵熱とは、生後6ヶ月以上の赤ちゃんがかかる発熱症状です。
主な原因は、感染症といわれています。
38度以上の熱が出ますが、3日ほどで治ることが多いでしょう。
赤ちゃんがハイハイしたりし始めて知恵がついたと思われる頃にかかる発熱なので、日本では知恵熱と言われるようになりました。
もともとは赤ちゃんの病気なのですが、今では頭を使いすぎて熱が出たというような症状も知恵熱と言うことも増えています。
成長してからの知恵熱は、脳を使いすぎたせいではなくストレスが原因のストレス性高体温症と呼ばれています。
2.赤ちゃんの知恵熱

本来の知恵熱という言葉は、生後6か月以降の赤ちゃんに起きる発熱です。
ハイハイしたり、つかまり立ちしたりし始める頃で、赤ちゃんの大人を見る目もはっきりしてきていかにも知恵がついてきたような感じを受けます。
しかし、知恵がついたから発熱するということは実際にはありません。
具体的な症状や、原因、対処法について確認していきましょう。
2-1.赤ちゃんの知恵熱の症状
知恵熱の症状は、発熱や発疹となって表れます。
赤ちゃんの体温は、もともと大人よりも0.3~0.5度高いのです。
そのため37.5度以下の場合には家で様子を見てください。
39度以上の場合はすぐに病院に連れていきましょう。
2-2.赤ちゃんの知恵熱を出す原因
赤ちゃんの知恵熱の原因は、ウイルスによる感染症です。
生まれたばかりの赤ちゃんは、ママから免疫をもらうためあまり風邪をひくことがなく熱も出ません。
しかし、生後6ヶ月頃からママからもらった免疫がなくなり始めるため、風邪をひきやすくなります。
大人には、免疫があるので簡単には感染しないウイルスも、赤ちゃんには感染して熱の症状が出るのです。
2-3.赤ちゃんの知恵熱の対処方法
赤ちゃんの知恵熱の対処方法は、安静と水分補給に気を付けることです。
寒気を感じているようなら布団をかけて暖かくしてあげます。
逆に、顔を赤くして汗をかいて暑そうにしていたら、薄い布団にして熱を逃がしてあげましょう。
汗で服が濡れているようなら脱がして汗を拭き、乾燥した服に着替えさせます。
赤ちゃん用のイオン飲料や麦茶などを飲ませ、水分補給を欠かさないようにしましょう。
解熱剤(座薬)を使う目安は38.5度以上の熱を出して苦しそうにしているような時です。
2~3日たっても熱が下がらないようなら病院に診せるようにしましょう。
3.児童の知恵熱

小学生くらいの児童の知恵熱には、感染症によるものとストレスが原因によるものの二つがあります。
感染症の発熱はは、免疫システムによって発熱することでウイルスを退治しようとすることが原因です。
ストレスによる発熱は、交感神経が活発になり熱を発する細胞が刺激を受けることにより発熱するものと考えられています。
具体的な症状や対処方法などを順番に確認していきましょう。
3-1.児童の知恵熱の症状
児童の知恵熱の症状は、一時的な高熱または、1週間以上続く微熱です。
熱だけで、頭痛や腹痛などの他の症状がないのが特徴になります。
高熱の場合は、38度以上の熱が3日ほど続きます。
3-2.児童の知恵熱を出す原因
児童の知恵熱の原因は、感染症による発熱とストレスによる高体温症の2つです。
季節の変わり目や、運動・クラブ活動で頑張りすぎたときなど、体力が落ちていると感染症にかかりやすくなります。
また、遠出をしたり人出の多い場所に出かけたりすると、感染力の弱いウイルスにも感染してしまうことがあるので気を付けましょう。
一方、ストレスによる知恵熱の原因は、テストや運動会、発表会などで周りからのプレッシャーを受けて、知らず知らずストレスをためてしまうことです。
自律神経やホルモンバランスが崩れることで、体温が上がってしまいます。
3-3.児童の知恵熱の対処方法
児童の知恵熱の対処方法は、第一に安静です。
特に、ストレスが原因の場合には、光や音などのストレスになる刺激から遠ざけるようにします。
高熱が出ているときは、汗をかきやすいので、水分補給をまめにとるようにしましょう。
感染症の場合には解熱剤が効きますが、ストレスが原因の知恵熱には解熱剤が効きません。
特に児童の場合、ストレスを受けている自覚がないことが多いので、長期にわたり発熱が続くことがあります。
ストレスの原因を知り、ストレスの緩和やストレスそのものを取り除けないか検討してみましょう。
解熱剤も効かず、安静にしていても熱が引かない場合には、ほかの病気の可能性も考えられます。
まずは内科に受診して相談してください。
4.大人の知恵熱

大人の知恵熱はストレス性高体温症、または心因性発熱と言われます。
自分でも頑張りすぎたという自覚があって、「知恵熱かな?」と感じるもいるでしょう。
また、心身ともに疲労感があり、風邪かと思って病院に行っても原因がはっきりしない場合にストレスによる知恵熱が考えらえれます。
症状や原因、対処方法について確認していきましょう。
4-1.大人の知恵熱の症状
大人の知恵熱の症状は急性のタイプと慢性のタイプの2つあります。
急性のものの特徴は、短期間に38度以上の高温が出ますが、ストレスの原因がなくなることですぐに症状が治まることです。
会社や学校、ストレスのある場所でだけ熱が出て、病院に行ったり早退して家に帰る頃には熱が下がっているということもあります。
一方、慢性のものの特徴は、37度を超える程度の微熱が1週間以上にわたって続くことです。
ストレスの原因を取り除いても微熱は続き、肩から首筋、頭のまわりの筋肉がこわばる緊張型頭痛や、軽いうつや不安を感じる精神疾患などを伴うこともあります。
4-2.大人の知恵熱を出す原因
大人の知恵熱は、ストレス性高体温症、または心因性発熱といわれます。
その名の通り、ストレスが原因です。
症状に急性と慢性があるように、原因にも短期的なストレスと長期慢性的なストレスの2つがあります。
短期的なストレスとは、転勤や転職、周りからの期待が強い大事な商談やプレゼン、家庭内での急なトラブルといった時期や起源に関係するストレスです。
一方、長期慢性的なストレスの原因は、毎日の残業、上司や部下との人間関係などのほか、家庭内での育児や介護といった終わりの見えにくいストレスとなります。
4-3.大人の知恵熱の対処方法
大人の知恵熱は解熱剤が効かないので、原因となるストレス緩和したり取り除くこと、心と体整えることが対処方法になります。
ストレスの原因をなくすことはもちろん大切ですが、生活のリズムを整えることも重要です。
ストレスのために食生活が乱れたり、睡眠が十分でなかったりすると免疫が低下したりホルモンバランスが崩れます。
病院で診察を受ける場合には、かかりつけの内科もしくは心療内科に行きましょう。
慢性的な症状には、精神科での薬物療法や心理療法という方法もあります。
まずは、内科で診察を受けその上で専門医に相談すると良いでしょう。
まとめ
知恵熱は、本来の意味は赤ちゃんが生後6ヵ月から1歳頃にかかる感染症による発熱です。
頭を使いすぎた、知恵を出しすぎたという場合に起きるストレスによる発熱も知恵熱と呼ぶケースも増えてきました。
赤ちゃんの知恵熱は、高熱で苦しんでいるようなら解熱剤(座薬)も有効で2~3日で回復します。
大人の知恵熱はストレスが原因なので解熱剤が効かず、基本的にはストレスを減らしていくしか対処ができません。
普段からバランスの取れた生活習慣に気を付けることで、心身ともにストレスに対応できるように心がけましょう。
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